宝石について少し専門的なお話1 (カラー)

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宝石の色をお伝えする難しさ

宝石の色は言うまでもなく重要な要素の一つですが、web サイトの写真で宝石の色をお伝えするのは大変に難しいです。

肉眼で仕入れをする際にも環境光によって見え方が変わってくるため、私自身いまだに失敗することもあります。

自然光も季節、天気、時間帯で色が変化します。

 

肉眼でも判断の難しい宝石の色…

色に関しての事柄がwebサイトを制作するにあたって最も頭を悩ませた点でした。

照明の色や光源と被写体の位置関係、撮影機材、お客様のPCモニター環境等々、様々な要因が絡み合って色の見え方に影響します。

※一定条件にそろえる必要のない写真であれば、自然光の下が一番美しく撮れます!

 

基準と比較すること 

宝石の色を判断するには『基準となる宝石と比較する』という方法が最も確実であると考えられます。

例を挙げますと…

とあるバイヤーさんは『基準となる石をジュエリーにして身に着け、仕入れの際にそれと見比べることで色の判断を行っている』という話を伺ったことがあります。

鑑定機関ではダイアモンドのカラー(D~Zで表記されるものです)のグレーディングの際に、基準となるマスターストーンとの比較を行っているそうです。
これらの例からも一個の宝石を単体で見て、色を判断する事は難しいようです。

 

色比較用写真

そのような話をヒントに、当社では宝石の色をWebの写真でお客様へお伝えする工夫として、オリジナルのカラーツールを背景にした『色比較用写真』を掲載しております。

光源に安定した高演色の撮影照明を使用して撮影、カラーツールの色情報を目安に写真毎の色温度やホワイトバランスのバラツキが少なくなるよう補正。

写り具合を可能な限り、イコールコンディションに近づけました。

背景にカラーツールの写った『色比較用写真』同士は他の宝石と比べることができる仕組みです。

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『色比較用写真』は満遍なく光を当てているので平面的な写りになっております。

スター系やキャッツアイ系の線条を見るには適しておりませんが、複数の石の色を比較検討していただくための指標の一つとしてお使いいただければ幸いです。

参考用にカラーツールの販売も致しております。

商品ページ:『HIKARUISHI オリジナルカラーツール

 

『魅せる写真』ではなく『伝える写真』

『色比較用写真』以外でもルースについての写真は、極力ありのままを伝える写真に徹することを心がけております。

光源の当て方次第でもっと魅力的に写ることは承知しておりますし、今どきはレタッチ次第でどうにでもなってしまう時代です。

実際にお客様に手に取っていただくことが難しい状況で、宝石をご検討いただくために、『魅せる写真』ではなくて『伝える写真』を目指していきたいと考えております。


『この石の、この角度の写真が見たい』というようなご要望があれば、追加いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

どうしても画像だけではお伝えできることにも限りがあり、撮影機材やスキルの関係上、

まだまだ100点満点にはほど遠いですが、お客様をガッカリさせぬように色をお伝えする工夫を更に模索し続けていきます。